- 村田真生
五公五民を凌駕する現代社会

村田です。
今も昔も「もっと最低賃金を上げるべき」「経営者は労働者から搾取している」などと批判の声をあげる方々がいらっしゃいます。
しかし、世の中の「税金」の仕組みを知るだけで、資本主義社会・日本で生きる上で押さえていくべき知識・考え方を身につけることができると思います。
ぜひ知っていただきたいのが、次の数字です。
社会保障に関する税:32%以上(労働者負担15%/労働者の目に見えない会社負担17%=経営では人件費として考慮するため実質労働者負担)
所得税:5%〜45%
住民税:10%
消費税:8%〜10%
上記は労働者が負担している「税金」です。
合わせると最低でも55%が収入から削られており、重い税負担のほか、重要なのは年収ではないことが分かります。
つまり、労働者から「搾取」をしているのは、本来、経営者ではないのです。
江戸時代、年貢の全収穫量の50%を領主が取り、残り50%が農民の手元に残される「五公五民」といいう言葉がありましたが、数字だけで言えば現代は55%以上。江戸時代を凌駕しています...。
この状態が良いか悪いかは別として、こうした世の中の仕組みや数字を頭に入れておくだけで、(税金を使う)政治に対する関心も強くなるほか、働き方や節税など、いわゆる「お金」についてもしっかりと考え前進する力が身につくと思います。
筆者:村田真生 HOSHINE(株)代表取締役社長、動画戦略コンサルタント。 ミュージカル俳優、作曲家、総合人材サービスAdeccoを経て25歳でHOSHINEを創業。 動画マーケティングを中心とするコンサルタントとして公共機関、大手・中小企業など累計200社を超えるクライアントを最前線で支援。中小企業数社の社外マーケティング・ディレクターも務める。 岡山県出身。趣味は読書、ピアノ、お笑い、囲碁(七段)。