• 村田真生

経営者が用心すべき「ナンバー2」とは?



村田です。


私が経営支援をしている某NPO法人様の実例です。


このNPO法人様は2年程前、組織力を強化しようと、理事長が独断で外部からとある有力者を招聘し、3年単位の契約を締結しました。数年後、その人物は実質的ナンバー2となり、収支を度外視したやりたい放題の施策を行い続け、組織の財政は逼迫し、気づいたときには債務超過に陥っていました。

現在、その人物を「ただちに切る」方向で協議が進んでいます。


その人物を招聘してから数年の間に起きていたのは、理事長が社員らの求心力を奪われ、収支を度外視した赤字確定の施策の連打、そして組織を私物のように扱われていたこと。

気づかぬうちに理事長の権威も失墜し、赤字の施策を止めようにも「経営」が理解できない、かつ心変わりしている社員らから反対され首が回らなくなってしまったのです。


このように、トップ(経営者)が輝けない状態になっている組織は大いに危険です。

極限状態にならないとトップ自身がこの兆候・状態に気づけない例も多いです。


また、日産社のようにナンバー2に実力以上の高額な役員報酬を与えている場合も危険です。

中小・零細企業も例外ではなく、幹部報酬は財政を圧迫しやすく、トップよりも強大な実権を握られている場合などはクーデターや経営難に陥りやすい要因になります。

実質「ナンバー2の言いなり」です。


さて、このような危険な状態にあると気づいたとき、どうするべきか・・・最良の手段が「ナンバー2を切る」ことです。


ナンバー2を切る場合、ナンバー2の指揮下にある従業員(総じて取り巻き)の離反なども含め、少なからず被害が出ることは覚悟する必要があります。

しかし、被害を恐れてそのまま放置していては、トップはクーデターを起こされ「追い出し」を喰らうか、経営悪化や要求のエスカレートで地獄を味わい続けることになり、さらに大きな痛手を被ることになります。


そもそもは、そうした人物を重役に据えることのないよう、ブレーンとして相応しい人物かを見極めるスキル・経験値を磨く必要があり、また、そのスキル・経験値があるとしても、組織全体に大きな影響を及ぼす(取締役などの)位置に就ける人物を登用する際には、必ずその実力や誠実さを試すためのテスト期間を設けるべきだと思います。


また、社長自らが日々しっかりと実行力を示し、社員の求心力を高め「ナンバー2に依存しない状態」を作っておくことも非常に大切なことだと思います。


もちろん、世の中には素晴らしいナンバー2の方も大勢いらっしゃいます。

トップが傲慢で下の良い助言にも一切耳を貸さないような「客観的に見てトップに責任がある」状態であれば、クーデターは致し方がない面もあるでしょう。


やはり(元々誠実さを欠いているようなナンバー2は別として)トップの日頃の行動次第でナンバー2は天使にも悪魔にもなるということを肝に据えておきたいですね。

既に「悪魔の乗っ取り」の兆候がある場合、手遅れになる前に早々に縁を切りましょう。


そして、出来ればこうなる前に、トップ自身が組織における影響力と実行力を高め、常に輝ける存在でいられるように努めましょう!


筆者:村田真生

HOSHINE(株)代表取締役社長、動画戦略コンサルタント。

ミュージカル俳優、作曲家、総合人材サービスAdeccoを経て25歳でHOSHINEを創業。

動画マーケティングを中心とするコンサルタントとして公共機関、大手・中小企業など累計200社を超えるクライアントを最前線で支援。中小企業数社の社外マーケティング・ディレクターも務める。

岡山県出身。趣味は読書、ピアノ、お笑い、囲碁(七段)。