• 村田真生

「先義後利」のビジネスにおける本質



村田です。


「先義後利」という言葉をご存知でしょうか。

日本では大丸創業者の下村彦右衛門(300年前の商人)が立てた理念として知られています。


元々は中国の儒学・荀子の栄辱編の中にある「義を先にして利を後にする者は栄える」という一文からきていて、もう少し分かりやすく砕けば「人としての道義を優先し、利益を後回しにしていれば自ずと栄える」という意味で、ビジネスマンであれば必ず押さえておきたい内容ですね。


しかし、ビジネスにおいて、この使い方を見誤ったり、あるいは使い方が限定されていたりと、栄えるために必要な要素を満たせていないケースが散見されている印象を受けます。


その代表例が「ベンダー(業者)への対応」


ほとんど全ての企業・ビジネスマンは、お客様(顧客)のことは大事にすると思います。でも、仕入先の業者などに対する考え方や接し方などはいかがでしょう?

大企業によく見られる傾向ですが、あらゆる面で有利な立場(優越的地位)にあるがゆえに、ベンダーに高圧的な態度で応対する会社の例もあります(余談ですが、要求の度が過ぎてしまうと、場合によっては「優越的地位の濫用」に該当し、訴訟を起こされ損害賠償が発生する例もあります)。


これははっきり先義後利に反していて、その時々は良いかもしれませんが、本来の実力を出してもらえなかったり、悪い評判がたちまち広がったり、足元を救われたり、窮地の際に見放されたりと中長期的に見ても決して良いことはありません。


横柄な態度を取ったり、突っぱねてしまうことは非常に簡単なことですが、様々な国家・組織・人物の歴史も物語るように、徳を積み重ねていくことがいかに重要か・・・。その辺りを学べるおすすめの書として「論語」や「貞観政要」があります。


お客様に対しても、ベンダーに対しても、もちろん従業員に対しても、丁寧に接し手厚く義理を尽くすことが、長きにわたる商売繁盛・関係醸成の要かと思います。


そういうわけで「先義後利」はお客様(顧客)に対してだけでなく、全てのステークホルダーに対して持つべき理念なんです。


筆者:村田真生

HOSHINE(株)代表取締役社長、動画戦略コンサルタント。

ミュージカル俳優、作曲家、総合人材サービスAdeccoを経て25歳でHOSHINEを創業。

動画マーケティングを中心とするコンサルタントとして公共機関、大手・中小企業など累計200社を超えるクライアントを最前線で支援。中小企業数社の社外マーケティング・ディレクターも務める。

岡山県出身。趣味は読書、ピアノ、お笑い、囲碁(七段)。