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  • 村田真生

『作為を棄て道を身につける』老子の教え



皆さんは「老子」という書物をご存知でしょうか。

中国春秋時代の哲学者・李耳(異名:老子)という人物が遺したとされる書物です。


この老子は、森羅万象を生み出す「道」について語り、世のあらゆる人為・作為的な行いがいかに軽薄で愚かじみているかを説いています。


古今東西、欲にまみれ酒池肉林の果てに悲惨な末路を辿った人々は、この老子の教えに見事に反しています。

私も含め、現代人もできるだけ早い段階でこの老子を読み解き、聖人君子には至らずとも、作為的ではなく自然に実践できるようになりたいものです。




さて、今回はその「老子」の中から一節をご紹介します。




『企(つまだ)つ者は立たず、跨ぐ者は行かず。

自ら見る者は明らかならず、自ら是とする者は彰(あら)われず。

自ら伐(ほこ)る者は功無く、自ら矜(ほこ)る者は長(ひさ)しからず。


其の道に在る也、余食、贅行と曰(い)う。

物或いは之を悪む。故に有道者は処(お)らず。』




(訳)

『つま先で立つ者はずっと立っては居られず、大股で歩く者は遠くまで行けない。

自ら見識ありとする者は物事がよく見えず、自ら正しいとする者は是非が彰(あき)らかにできない。

自ら功を誇る者は功がなくなり、自ら才知を誇る者は長続きしない。


これらは、道の観点からいうと、余った食べもの、よけいな振る舞いという。

人々は、だれでもそれらが嫌いだ。だから、道を身につけた者は、そんなことはしないのだ。』




いつまでも実力以上に背伸びをしたり、傲慢な振る舞いをしていては、いずれ足元が崩れ、本質も見抜かれ、人心・機運は離れていきます。組織でも、個人でも、それぞれ同じことが言えます。


成功後の経営破綻/自己破産の原因の多くが、この教えに通ずるのではないでしょうか。




勢いも大切ですが、成功・失敗の法則はいつの時代も変わりません。

老子を読み解き、日々の行いを今一度見直してみましょう。