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  • 村田真生

経営者が持つべき最大の資格『撤退の勇気』



新規ビジネスがいつまでたっても軌道に乗らなかったり、既存ビジネスが不採算になり、それらが改善しないとなると、いよいよ事業あるいは会社そのものを清算しなければならない大きな決断を迫られることになります。

そんなとき、多くの経営者は、社員や関係者、プライベートの友人・知人などの目を気にして、簡単に撤退することが出来ない思いに駆られることになります。

『まだなんとかなるはずだ』『もっと上手い方法があるはずだ』そんな僅かな期待、根拠のない逆転劇を信じて・・・。


しかし、破綻には誰の力をもってしても止められない手遅れなものが数多くあります。

ニーズとのミスマッチ、ビジネスモデルの賞味期限切れ、コストコントロール不能など、原因は様々なものがありますが、撤退の判断が遅れれば遅れるほど、再起不能な状態に陥ります。

ここで何より重要なのが・・・




「撤退の勇気」です。




新規ビジネスを始めるときなど「攻めるとき」は、経営者が黙っていても、社員らは果敢にあちこちへ攻めていきます。ところが、いざ撤退せざるを得ない状況になったとき、撤退の指示はトップにしか出せません。


撤退の際は、それはもう、社員や関係者からボコボコに批難されます。

私も以前に新規事業を清算したとき、社員からあることないことを散々に言われ、一切の感謝の言葉もなく恨まれたものです。自己犠牲でギリギリまで支えた挙句に、なぜそこまで恨まれなければならないのか・・・本当に、当時は人間不信になりましたし、世の中の理不尽さを痛烈に感じました。


しかし、その甲斐もあって会社は倒産を免れ、V字回復することが出来ました。それでも撤退の決断がギリギリであったため、破綻ギリギリでした。

それほどまでに、撤退の指示はトップが可能な限り早期に下すべきなのです。昨今も突然の経営破綻と従業員の一斉解雇といった例が枚挙にいとまがありませんが、そういった事例は、残念ながら経営者に経営者たる資格がなかったと言わざるを得ません。


プライドや「周りからよく思われたい」といった感情は撤退の判断を惑わし、結局は周りを不幸にすることはもちろん、経営者自身を深いドン底へと突き落とすことになります。

経営は綺麗事だけでは絶対に出来ませんし、非常に泥臭い世界です。だからこそ「関わる人々を幸せにしたい」などの社会に対する思いと同じくらい、したたかである必要があります。




今まさに、事業や会社の清算などの大きな決断を迫られている方、とてもお辛いと思います。そこには色々なものや感情が付き纏うでしょう。しかし何を置いても、経営者自身の幸せが大切です。

多少の負債であればまたやり直しが出来ますが、決断が遅れ負債額が膨らめば、それだけ再起することが難しくなるのです。


やはり、こうなる前に、先日のマーケティングに関する記事「孫子の法則」などを押さえた上での事業展開をすべきですが、事が手遅れになってしまった以上は撤退せざるを得ないでしょう。一度身も心も軽くしてみてください。そうすれば、きっと新しい可能性が開けるはずです。

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